
うりぼうさんからもありましたが、お蔭さまで、うりずんは1周年を迎えました。16日土曜日、1周年記念事業「
ゆめかなえ隊」を開きました。
第一部は、つぼみ座さんの人形劇。
ご利用者のお子達は最前列に陣取って楽しみました。暗幕あり、黒装束で顔を隠した黒子さんあり、トンボが入るとボトンと落ちてしまう魔法のトイレやまんまるパンなど、思いっきり笑ってしまいました

。つぼみ座さんに感謝!
第二部では、「うりずんから見えてきたこと」と題して、これまでの報告をいたしました。
うりずんは、障害者自立支援法に基づいて市町村が独自にできる地域生活支援事業の中の、日中一時支援の重度版になります。そのため、子どもの場合には身体障害者手帳・療育手帳のいずれか、大人の場合には双方が必要で、しかも人工呼吸器、経管栄養、吸引、導尿のいずれかの医療的ケアがないと利用決定がおりません。しかし、1歳の心疾患の根治術前のお子さんで経管栄養がついた方などは、問合せの段階で手帳の交付がすんでいないことが多いのです。これは、障がいというのは、もともと固定している状態を想定しているので、まだ発育、発達途上である乳幼児の場合は、車いすが必要など何か目的があって初めて申請をすることがほとんどだからです。しかし、3歳までの子どもの場合、手帳の審査の機会が3か月に1回しかなく、タイミングを逸すると2か月以上待たねばならないのです。手帳のない子どもからの問合せの際は、手帳の交付の説明からはじめなければなりません

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うりずんご利用の前に手帳が必要ということが、もっと小児科関係者に知っていただく必要があることを痛感しています

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また、人工呼吸器をつけた子どもは在宅医、訪問看護、保健師など地域で在宅チームができていますが、経管栄養などの子どもは、病院の通院以外はほとんど母親がすべてのケアを行っていて訪問看護も入っていない場合があります。また、相談援助に入るべき保健師や障害者相談支援専門員といった方が入っておられないということもありました。しかし、ひとりでお母様ががんばっておられる様子を伺うと、これはケアマネジャーのように相談に乗って調整に動く人材が必要だと思うことがすくなくありません。うりずんは、訪問サービスではなく、不定期のお預かりサービスですから、調整役を担うことは厳しいものがあります。小児在宅ケアの調整ができる人

が地域で増えてくださることを望みます。
さて、ニュースです。
この度、8歳になったT君のママが妊娠をされ

、お母様による送迎が困難となってきました。そこでカンファをひらいてみんな知恵をしぼり、介護タクシー + 身体介護ヘルパー2名でお母様無しの送迎を実現することができました。ヘルパーの一人は、タクシーをおっかけて代行車よろしくうりずんまで伴走します。タクシーは子どもが降りたらそこで仕事はおわりになるのです。ただ、タクシー券が年間60枚と限られてしまいすぐになくなってしまいます。そのあたりをどうするのかが、今後の課題です。無事の出産を皆で祈っています

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16日はご利用者4家族をはじめ、50名を超える皆様がご参加くださいました。今では懐かしいT−プロジェクトの皆さんもいらしてくださりました。本当にありがとうございました

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今回のゆめかなえ隊は、うりずんのスタッフの発案で始まり、平常業務が終わってから夜遅くまで準備をしてくれました。当日は外来のスタッフも助っ人に駆けつけました。
多くの皆様に支えられて、うりずんは2年生になりました。
今後もよろしくお願いいたします

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