2009年09月23日

在宅ケアを支える診療所市民全国ネットワーク
全国の集い in群馬 レポート 

去る9月20-21日に、在宅ケアを支える診療所市民全国
ネットワークの第15回全国の集いが群馬県前橋市で開かれた。

在宅ケアに関心のあるおよそ1500人ほどの人が全国から集った。
15年ほど前に在宅医療に熱心な開業医たちが始めた集まりだが、
今は、多職種協働がキーワードで、在宅ケアとなり、
NPO化に際して、市民も入ったネットワークとなった。

何度も参加している集まりであるが、今年は、隣県でもあり小児の
セッションの実行委員の一人となったことから、実行委員会にも
何度か顔を出し、企画の準備もさせていただいた。
実行委員でもなければ、丸2日参加することはなかったかもしれない。
少しまとめてみた。
 
 
 

会長講演:黒岩卓夫さん(ネットワーク会長)

医療と介護の経営の基本についての考え方についての図がある。
それを見たとき少々違和感を覚えた。サービスの受け手である患者・利用者の満足より先に、まずスタッフの満足があるべきというところである。

なんとなく、まず患者さん・利用者さんの満足というところにいきそうだからである。
ところが、黒岩さん曰く、先に患者・利用者に満足してもらえる仕事をするということだけでは、
スタッフに負担がかかりすぎ、長続きしないというのである。
確かに、皆、生身の体であるから、スタッフが満足していい仕事をすることが、サービスの向上につながるのだろう。

 社員(スタッフ)の満足
     ↓
 患者・利用者の満足
     ↓
 経営側の満足



記念講演:中村桂子さん(JT生命誌研究館 館長)

中村さんは、長い間DNAの研究をしてきた生物化学学者である。
今回の話は、生きる力を愛で、育む豊なものであった。

兵庫県豊岡市にある小学校がある。
豊岡市がかつて洪水で被害にあったとき、やさしくしてもらったことが嬉しかった子どもたちは、自分たちも何かに優しくしたいと思い立った。それで、コウノトリにやさしくしようと決めた。
コウノトリは田んぼの魚を食べるので、田んぼには魚道が必要だった。
しかし、業者に頼むと30万円はするとのことで、お金がない子どもたちは自分たちで魚道を作ろうとした。すると、それを見た周りの大人たちが次々と手伝い、やがて立派な魚道ができた。

その田んぼにお米が実り、この米を給食で食べたいという話になったが、この米は値段が高かった。そこで、子どもたちは豊岡市長さんへ会いに行き、この米を買って給食に出してくださいと頼んだ。
市長は、2か月に3回なら予算的に可能と返事をした。

このように、子どもの行動が大人を変えて行く。この子どもたちは、「生きる力」を持っている。生きる力の要素は3つである。

 ・どんなときでも素敵な笑顔
 ・つながりをつくる力(交渉能力)
 ・自分の思っていることを表現する力(表現能力)

 
1000年前に書かれた虫愛づる姫君の話もあった。
毛虫などと好んで遊んでいた姫君の話である。
愛づるというのは、単なるloveではなく、思慮深く、いろんなものに対する愛のことをいう。

最後に、ある一人身のお年寄りが「自分のDNAを残せない」と言った。
中村さんは、「そんなことはない、あなたの周りにあなたのDNAは
広がるんです」と答えたという。これは、その人の生きた証は、
その人の関わった人に残るということなのだろうか。

私たちは、生きものであることを忘れてはならない。
posted by 管理人 at 20:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | 在宅ケア
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