2022年09月12日

2022年9月4日  第11回 日本小児在宅医療支援研究会in東京ビッグサイト

国際シンポジウムでは、アメリカ、カナダ、EU、そしてお隣の韓国の状況を聞きました。
海外では、データをとる、エビデンスをとる、そして評価をするのが当たり前の
こととなっているようですが、我が国ではまだその辺りは課題がありそうです。
でもこんなに沢山の医療的ケア児がいて、法律まで作っている国は日本だけでしょう。

すべてではないですが、メモをまとめたものですのでご覧いただければ幸いです。
刺激的な内容と久しぶりの再開で実りある一日でした。お疲れ様でした。

東京ビッグサイト! おおきいなあ
【東京ビッグサイト! おおきいなあ】





日本小児在宅医療支援研究会

すべての子どもが輝く未来のために

202294日 東京ビッグサイト
HP : https://harutaka-aozora.jp/symposium2022_jp/



共に小児在宅医療を歩んできた皆さんと再会

【共に小児在宅医療を歩んできた皆さんと再会】


共に小児在宅医療を歩んできた皆さんと再会
【左から冨田先生、梶原さん、橋、島津先生】


レスパイト・ケアサービス萌の皆さん
【レスパイト・ケアサービス萌の皆さん】




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国際シンポジウムT 
「世界の医療的ケア児支援から学ぶ」(同時通訳付き)

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全国子ども健康調査:
米国における特殊な医療ケアを要する子ども及び
メディカルホームへのアクセスに関する研究の支援

(CSHCN children with special health care needs medical homeという単語で語られている)


アメリカ/ジェシカ・ジョーンズさん


メディカルホーム

プライマリケア 小児科診療のスタンダード

アクセス可能accessible

家族中心family-centered

継続性continuous

包括的comprehensive

コーディネートされている coordinated

愛情のある compassionate

教養的効果がある culturally effective


米国の子どものいる家庭の4世帯に1世帯がCSHCNを抱えている


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カナダ・オンタリオ州における医学的に
脆弱な子どもや青少年のための在宅ケア

カナダ レイモンド・ルメイさん


カナダは10の州 3つの準州からなる連邦国家

ヘルスケアと社会サービスは州の管轄

オンタリオ州1500万人

脆弱性

慢性的

複合的


公的資金によるサービス量と支出


オンタリオの課題

複合的医療ニーズのの子どもの増加

定義がない 

複数のパートが動く 複雑でうまく調整されていない

充分な資金がない

深刻な人材不足

データがない

成果に関するデータがない


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EUにおける複雑で統合的なニーズを抱えながら地域で生活する
子どもたちのケアにおける効果的な取り組み

EU マリア・ブレナーさん(アイルランド) 


EU 30か国について

急性期ケアの管理と統合化

子どもと家族の体験

紹介病院退院のインターフェース

自宅でのケアの実施準備


利用できるソーシャルケアの種類や道筋などを調べる


明らかになった重要な知見

長期人工呼吸器を使用している子どもの医療提供者をすべて特定できる国の割合は他の複雑なニーズをもつ子どもの場合より高い

ケアコーディネートの標準化が不十分

外傷性脳障害をもつこどもの家族は他の家族より心理的サポートを受けにくい


熟練した医療スタッフの育成と確保はEU全体で大きな課題


ホスピス レスパイトケア


アクセス to care

24時間の緊急性のない専門家へのケア

臨床的技術的支援 ME


co-creation of care

退院計画調整

両親の医ケアへの準備

個別計画

指名されたケアコーディネーター

きょうだい支援

質の向上の取り組みにおける子どもの声の存在

子どもと家族の体験に関するデータ

移行計画


効果的な統合的なガバナンス

高度な看護実践の専門家としての役割

臨床的引継ぎのための標準化されたプロセス

ボランティア機関の特定非営利活動法人

プライマリケアプロバイダーに対するトレーニング


熟練したスタッフの保持施策


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韓国におけるテクノロジー依存の子供達

Min Sun Kim さん(韓国)


アクセスデータがない

保険で支払われる部分が少ないので負担が大きい


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日本における高度医療ケアを要する子供たちへの支援状況

奈倉道明さん 埼玉医科大学


医ケア児 2021年 20,180

呼吸器  2021年 5214


home visiting doctor




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シンポジウムU 
「日本の医療的ケア児支援の展望」

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日本における医療的ケア児に係る政策の動向

栗原正明さん 厚労省 障害児・発達障害者支援室長


医療的ケア児支援法

行政、保育所 学校の設置者等 責務あり


保育所…看護師等 喀痰吸引等が可能な保育士の設置

学校…学校看護師 一部の都道府県で学校教師が医療的ケアを行う


医ケア児支援

楽しさ 保育士 介護福祉士


安全 医療的ケア 看護師



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医療的ケア児とその家族への支援の現状と課題

戸枝陽基さん 社会福祉法人むそう


この重い扉をひらいたひとたち

なんのアプローチもない子どもたちの声が届き始めた

障害児の専門家を育てるすべがない

医ケア児判定スコア できた

制度的には退院時にフルサービス

学校

訪問教育 通学

どうやって埋めていく

看護師が配置されてる

看護師にお金がついたが、人材確保の観点からもこれでいいのか

地方の事業所ほど深刻

医療的ケア児をしっている介護士 保育士に報酬つけないと

たとえば、ヘルパーを准看護士の学校にいかせる

現在のたんの吸引、経管栄養以外にも、必要とされる領域が多い

幅広い支援ができるためには、さらなる見直しが必要

成人になった医療的ケア者 どうする

障害児枠ではなく、子ども子育ての養育支援に 医療的ケア児をいれるのはどうか


伴走していくには学校看護師は訪問看護の看護師の力を借りてよいのでは

非医療職ができる医療的ケアの種類にも踏み込むことが必要ではないか



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日本における医療的ケア児をとりまく看護の現状

萩原綾子さん 神奈川県立こども医療センター


医療的ケア児を中心に日本の看護師は連携を強化する

医ケア児が暮らしやすい社会はさまざまな多様な人が過ごしやすい社会


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特別支援学校における医療的ケア対応

堀江浩子さん 東京都立花畑学園 校長


ただ当たり前のことを当たり前にやること

その取り組みを聴いてください

足立区 花畑はなはた学園

開校3年目 配置校

肢体不自由137 知的262 

教職員188

学校看護師

常勤2 主任非常勤2 総合非常勤1 非常勤12 常時10名くらい

医ケア児 通学籍43名

看護師への移行 2人の保護者 学校待機している

これから医療的ケア 変わるよ 

20年前

安全にできる医療的ケア以外は訪問教育という頭があった

校長として正しく知識を学ぶ必要がある

保護者の離職防止はわかる とはいえ・・・

学校は子どもたちのホームグラウンド

学校は医療的ケアをするところではなく

子どもの学びや成長を支援する医療的エアの実施

人工呼吸器をつけた子 抜去する子 いると

不安なんです

その責任 私がうけたらどうしよう

医者がいない 病院はそばにない

そういう不安

非常勤の看護師の方は医療的ケア児の専門はいない

皆さんきまった時間に帰れる 生活のためにいらっしゃる

高度の医療的ケアになると皆さんドキドキされる

私が話したのは

100%の安全はない

でもどこが不安なの それをひとつひとつ解消してリスクを減らしていこう

教職員が3号研修うけられるのでチームとしてカバーしようと言う思いでやってきた


医療からシリンジによる初期食注入

友だちと一緒に食べられる

今までは9月実施

これからは5月から実施

入院または入院に準ずる病状のとき、学校は休み 3日


保護者の待機

学校が変わるたびにまた一からのようです

新中一 新高一以外初日から吸引実施

注入 初回は保護者 それ以降は学校看護師

プール はじめてできた

人工呼吸器の子 自発呼吸内子 不安

あおぞらの訪問看護にきてもらった

訪問看護と学校看護師担任で検討


校外学習は 人工呼吸器以外は保護者付き添いなし


医療的ケアは生きるために必要だが

医療的ケアのために生きている人はいない


医療的ケアの実施が目的ではなく

よりよい教育を実施するための手段

小学生 中学生 高校生として学校生活を謳歌する

青春

学校看護師は教育のメンバーです



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ランチョンセミナー

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地域で色がる小児在宅医療と医療的ケア児支援

大都市圏で小児在宅医療を実践する

小畑正孝さん 医療法人社団ときわ


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行政の医療的ケア児支援

都竹淳也さん 岐阜県飛騨市長


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地域で小児在宅医療を実践する

荒木俊介さん 医療法人コールメディカルクリニック福岡


2001年産業医大卒

にこり 副理事長 → 2020理事長

2022

コールメディカルクリニック

医療的ケア協議会 

ネットワーク連絡会 医療福祉・・・メーカーも

回答率があがる!

北九州市143名 訪問診療9.3% 訪問看護56%?


課題ニーズ

医療的ケア児在宅レスパイト事業 令和210月から

訪問看護の在宅しばりなくして

年間48時間まで


災害対策 ピックアップ


NPO法人にこりのマネジメント

人を集める

 HP SNS 講演会 学会

 スタッフ50

 人的資源を増やして仕事量を減らす

 サービスの質の向上

 利用者の満足度向上

 新規利用者の増加 収益事業

にこりの学校

介護初任者研修やっている

移動支援

福祉有償運送 にこりタクシー

ドライバーとして当事者家族を雇用する


医療的ケア児者と家族を社会につなぐネットワーク


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教育現場における医療的ケア児支援(看護の観点から)

植田陽子さん

医療法人財団はるたか会 Nurse Fight プロジェクト


早期退職 して はるたか会

学校が看護師が働く職場として当たり前の世の中になっている未来を目指して

全国4600人の看護師が学校にいる

人材育成プログラムもない

看護師養成課程の必修にもなっていない

分野確立していない


現場の知見を集約し

看護の実態について生の声を各地の学校にうかがって調査

現時点で55学校

18都道府県

働き方 業務内容 

子どもが教員の指導によって成長している姿を見ることができる

 これは 施設や病院では経験できない


学校で働くコツを獲得している能力の高い看護師は全国に存在している

教員の指導内容を理解し看護の専門性を発揮して子どもの学びを支える介護を実践している

しかし同業者からの評価は低い

学校のリーダー看護師の養成


すごいところ

@教員が行う指導内容をキチンと把握している

A学校は子どもが学ぶ場所であって学校での看護の目的は病院や施設とは違う

B互いの専門性を理解している


教員の話をキチンと聞いている


教員と看護師が互いの専門性を発揮して

児童生徒の成長発達を最大限促す


教師は指導を続けている

 それをどうすればそれができるか


同業者からの評価はずっと低い

なぜこうなるのか

学校の看護師の存在を知っている同業者は少ない

看護師養成課程でも必須でない


学校のリーダー看護師の人材育成



■ 参考資料
学校における医療的ケア実施体制充実事業
(医療的ケアのための看護師に対する研修機会の確保)
指導的な役割を担う看護師に求められる
研修の全体像(案)
https://www.jvnf.or.jp/katsudo/kenkyu/2021/zentaizouan.pdf



文責 橋昭彦@ひばりクリニック/うりずん

posted by 管理人 at 11:50 | Comment(0) | 在宅ケア
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