このたび、栃木県で第28回 日本死の臨床研究会関東甲信越支部 栃木大会(共催 公益財団法人 在宅医療助成 勇美記念財団)を開催させていただくことになりました。
コロナ禍の中、実行委員会はすべてオンラインで行い、当日までほぼ顔を合わすことがない事態となりましたが、大会を迎えることができましたこと、心より感謝申し上げます。
今回のテーマは、「0歳から百歳を超えて、いのちに向き合う」です。
栃木では、在宅ケアネットワークとちぎや、在宅緩和ケアとちぎなど、在宅関係の市民活動が盛んで、多職種の顔の見える連携も育まれています。また、病院から地域への移行についてもさまざまなやり取りが行われてきました。
地域での暮らしは、医療だけで成り立つものではありません。
会話をする、好きなことをする、食べる、出す、お風呂に入る、出かけるなど、暮らしに寄り添うことで、その人のいのちは輝きます。この栃木大会では、子どもから高齢者までのいのちに向き合い、どこで暮らしてもその人の暮らしに寄り添う「ホスピスマインド」を学びあいます。
午前中の講演1は、小児の在宅医療で出会った人工呼吸器などの医療的ケアが必要な子どもたち(医療的ケア児)ついて私がお話し、講演2では、副島賢和さんから、院内学級の子どもたちの声についてお話を伺います。
午後のセッションは、自宅で亡くなった小児がんの子どもの在宅チームが集い、矢吹拓さん、武井大さんの司会進行で、振り返りのデスカンファレンスをライブで行います(個人が特定されないよう、内容が損なわれない程度に改変)。
最後に、シンポジウムでは、栃木県内で地域活動を行う若者たちが集います。
認知症高齢者のケアを行う小林敏志さんは、オムツを外し、個浴の入浴、口から食べるケアを実践されています。石綱秀行さんは、地域に密着したデイサービスを拠点に、ケアを受ける側、する側の垣根を取り払い、人々の笑顔が輝くケアを実践されています。そして濱野将行さんは、地域で孤立する高齢者を見て立ち上がり、空き家を活用して居場所をつくり、その2階に若者たちの学習室も始めるという社会的処方を実践されています。
今回は、感染予防のためオンライン配信を主とし、会場参加の人数を当初の予定からさらに減らしました。
Peatixでの申し込みを原則としたこと、会場での食事はできないことなど、参加者の皆さんにご迷惑をおかけしましたこと、深くお詫び申し上げます。
様々な困難に向き合いながら、準備段階では多くの方々と出会い、助けられ支えられてきました。
この準備のプロセス自体が、ホスピスマインドに満ち溢れていました。各地からオンラインでご参加いただいた皆さん、会場に足を運んでいただいた皆さん、講師の皆さん、ご尽力いただいた関係者・実行委員の皆さんに言葉に尽くせない感謝を申し上げ、ご挨拶とさせていただきます。
2021年6月吉日
第28回 日本死の臨床研究会関東甲信越支部 栃木大会
大会長 橋 昭彦(ひばりクリニック/認定特定非営利活動法人うりずん)
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